浄土真宗本願寺派 光寿山 正宣寺

インド仏跡の旅(4)

お悟りの地・ブッタガヤ

 インドに来て3日目の朝を、お釈迦様のお悟りの地ブッタガヤで迎えました。このスジャータホテルには大きなお釈迦様の像が安置してあり、その前で東京の熊谷さんに朝のお勤めと法話をしていただきました。インドの聖地に来たことをあらためて実感します。

 朝食後、さっそく参拝に出発。まずはじめはお釈迦様がお悟りを開かれたところに建つ高さ52メートルの大塔、マハーボディ寺院(大菩提寺)に向かいます。

 大塔に着くと、さっそくおみやげを売るお兄さんがたの登場である。この人達は12月から2月までに仏跡参拝をする日本人を相手に商売をして、なんと3ヶ月で1年の収入を稼ぐといわれています。だから熱心というよりは、はっきり言ってしつこい!しかしその中に何人か顔見知りがいました。その中のボスといわれる人に「今回は店に行く時間がないから」と一言。さっそく嫌な顔をされました。

 大塔の中に入ってビックリ!なんとお釈迦様の頭の後が電気で点滅しているんです。3年前にはありませんでした。少しでも仏さまが輝いてることを知らそうとしているのか?しかし私には逆にとってつけたみたいで、これが日本人とインド人の違いなんでしょうか。

 このお寺の僧侶に上へ案内してもらいました。上から大塔の周りを見ると、欧米人がチベット僧の姿をして五体投地をしています。これも3年前には見たことがない情景でした。なんでもダライ・ラマの映画「セブン・イヤーズ・イン・チベット」の影響だそうで、東西問わずマスコミの影響は大きいようです。

 そのあと寺院の裏手にあり、お釈迦様が悟りを開かれたという金剛宝座に参拝しました。ここはいつでもチベットやタイ、スリランカなど世界各地からの仏教徒の巡礼の姿が見られます。そして金剛宝座の前で、今でもそこにお釈迦様が座っているかのように礼拝し、読誦讃嘆している姿は、時を超え、場所を超えて仏教が伝わっていることを実感します。金剛宝座と菩提樹を真ん中に、左にはタイの人々が、有にはスリランカの人々が、共にお勤めをしています。しかしその2つが違和感なく、それぞれに調和している声を聞くと、まるでお浄土の荘厳相のようです。できればここで何日間かずっと座っていたいものです。

 大塔を出た後、ネーランジャラー(尼違禅河)川を渡り、スジャータがお釈迦様に乳粥を供養したといわれる村に向かいました。雨期の増水期以外は歩いて渡れるのですが、なんとここに橋が架かっていました。しかし今まで橋がなかったのがおかしいのかも…。

 昼からは『大経』『観経』の地、ラジギールヘ出発です。

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