なぜお仏壇のろうそくに火を灯す
光は一切の闇を照らし出すように、み仏の知恵と慈悲の光をたたえるものです。「正信偈」に"煩悩障眼雖不見 大悲無倦常照我"(煩悩に眼を障えられて見ずと雖も、大悲は倦きこと無く我を照らしたまう)とあります。私たちは、自らのみにくい煩悩によって真実の光を見ることができず、自分の眼が閉ざされていることにも気づくことができません。そういう迷いの中にいる私たちを救わずにはいられないと、仏さまがその大いなる慈しみの光で照らし続けてくださっているのです。
また、お仏壇でのお参りやおつとめの後は、専用の小型うちわか手のひらでろうそくの火を消しましょう。口から息を吹きかけて消すというのは、もってのほかです。
なお、ろうそくは白色が普通ですが、入仏式や50回忌の法要などには、朱色のろうそくを用いることが多いようです。